
「最低賃金」雇用する人もされる人も
最低賃金はパート・アルバイトの時給に関わるだけで、正社員の月給には関係あるのか? ないのか? など、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか?
そんな方に向けて、最低賃金の仕組みと、特にペットサロン業界のトリマー希望者や採用担当者の皆さまにとって重要なポイントをご紹介します。
最低賃金を決定する手順としては、
・地域別最低賃金(都道府県ごとに決定)
・特定(産業別)最低賃金(特定の産業ごとに設定される)
の2種類があり、地方最低賃金審議会の審議を経て、都道府県労働局長または厚生労働大臣により決定されます。
東京都の最低賃金が最も高い理由
東京都は、全国的に見ても経済活動が活発であるため、住宅費や食費などの生活費が高く、それに伴い最低賃金も高く設定されています。一方、沖縄県など最低賃金が低い地域と比べると、200円以上の差があります。この地域差は、生活コストに基づいて設定されており、都会の賃金が高くなることで格差が生じているのが現状です。
最低賃金は正社員にも適用される
「最低賃金の改定はアルバイト・パート向けの話」と思われがちですが、実は正社員、派遣社員、アルバイト・パートなど、すべての雇用形態に適用されます。
万が一、従業員の給与が最低賃金を下回っていた場合、企業側には罰則があり、最低賃金との差額を支払わなければなりません。また、仮に労働者が了承していたとしても、最低賃金を下回る賃金での雇用は違法となります。
トリマー希望者やペットサロンの採用担当者が知っておくべきこと
ペットサロン業界でも、最低賃金は非常に重要なポイントです。特にトリマーとして働く方々や、採用を担当する方々は、適切な労働環境を整えるために最低賃金の動向を常に把握し、適正な給与の設定を心がけましょう。
トリマー希望者の皆さまへ
「給与を確認しよう」募集要項の時給や月給が、現在の最低賃金を下回っていないか確認しましょう。
「待遇を比較しよう」 最低賃金は最低ラインですが、経験や技術によって給与が上がる場合もあります。給与水準が業界標準と比較して適切かどうかもチェックしましょう。
「都道府県ごとの違いを知る」働く地域によって最低賃金が異なります。例えば、東京都のペットサロンは最低賃金が高いですが、地方では異なるため、希望する地域の給与水準を把握することが重要です。
ペットサロンの採用担当者の皆さまへ
「適正な給与設定が必要」最低賃金の改定に注意し、最新の基準に基づいた給与設定を行いましょう。
「待遇の見直しを行う」人財確保には、最低賃金以上の給与や福利厚生の充実が鍵となります。
「アルバイト・パートの時給管理」時給で雇用するトリマーの給与は、特に最低賃金の影響を受けます。毎年の改定時に見直し、法律違反にならないよう注意しましょう。