
犬と猫の熱中症の違い
9月になりましたが、まだまだ暑さが続く毎日です。お散歩時のみならず、お部屋にいても熱中症に引き続き警戒する必要があります。犬と猫では生活スタイルや身体の特徴の違いから、熱中症のリスクやサインの出方に少し差があります。今回は、そんな犬猫の違いに関してご紹介いたします。
汗腺の場所と数
犬:足の裏などにわずかしかありません。
猫:犬と同様に汗腺は足の裏にしかありません。暑いと肉球が湿ることがあります。
熱の逃がし方
犬:汗で体温調整できないため、パンティング(口呼吸)がメインです。
猫:基本的にはパンティングせず、グルーミング(毛づくろい)による唾液の蒸発で体温を下げますが、熱がこもりやすいです。
熱中症の気づきやすさ
犬:体温調整をパンティングに依存しているため、「呼吸が荒くなる」「ぐったりしている」など目に見えるサインが出やすい。
猫:猫は症状を隠す習性があり、じっとして動かないなど分かりづらいサインが多いです。進行すると、「呼吸が速い」「ぐったり」「嘔吐」などの症状が見られますが、この時点では重症化しているケースも多く大変危険です。
発症しやすい状況
犬:散歩・車内・日差しの強い屋外など
猫:室内でも直射日光が当たる場所・キャリーなど
発症しやすい品種
犬:短頭種(パグ、フレンチブルドッグ、シー・ズーなど)、シニア、肥満、持病のある仔
猫:長毛種、シニア、肥満、持病のある仔
犬と比較すると猫は、水をあまり飲まない&じっとして動かないなど分かりづらいサインが多いため要注意です。特に室内環境の温度・湿度管理を徹底しましょう。犬は熱中症のサインが出やすいですが、進行が速く重症化しやすく、命の危険があります。散歩や外出時は特に注意が必要です。
ブラッシングは熱中症対策に役立つ!?
被毛の通気性をよくする
抜け毛が残っていたり、被毛同士が絡まってフェルト状になっていると、熱がこもりやすくなります。ブラッシングで余分な被毛を取り除くことで、空気の通りがよくなり、体温調整がしやすくなります。
皮膚の状態をチェックできる
定期的なブラッシングで、皮膚の赤みや湿疹、ノミ・ダニの有無などを早期に発見できます。熱中症は体力が落ちているときに起こりやすいので、健康管理の一環としても有効です。
血行促進・ストレス緩和にも
適度なブラッシングは血行を促進し、リラックス効果もあるとされます。夏バテ気味の子の気分転換にも◎
ブラッシングは、涼しい室内で行いましょう。無理にやるとストレスになり逆効果です。嫌がる場合は休憩を挟みながら行いましょう。