
わたしたちが向き合うこれからの日本 ー人口減と飼育頭数減ー
日本では「子どもの数が減り、人口が縮小している」という確かな傾向

出典:総務省統計局ホームページ (https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html)
日本の人口統計では、出生数の減少と人口の高齢化が急速に進んでいることが確認できます。これは各種統計で長年示されてきた流れで、現在もその傾向はさらに強まっています。
- 出生数は長期的に減少し続けている
- 特に15〜64歳が縮小
- 高齢者人口の割合は上昇
つまり、「子どもが減る社会」から「高齢者が多い社会」へと大きく人口構造が変化しているのが現状です。そしてその未来は、過去最低出生数を更新し続けており、子供数が増える要素はなく日本全体の人口減へとつながります。
犬猫の飼育頭数は子どもの数に匹敵する規模、しかし・・・

出典:一般社団法人ペットフード協会ホームページ (https://petfood.or.jp/data-chart/)
現在、ペット関連統計では、犬猫の飼育頭数が子どもの人口を上回る規模で推移しているという特徴的な状況が見られます。子どもの数が減っても、飼育頭数は維持されるのではないかと一見みえます。
しかし、これは一時的な現象である可能性が高いといえます。
その理由は、犬の飼育世帯数は減少し続けているという点です。


出典:一般社団法人ペットフード協会ホームページ (https://petfood.or.jp/data-chart/)
猫の飼育世帯数は、ここ10年は横ばい〜微増でしたが、犬よりも小型で長生きという傾向があり、これ以上大幅に増える可能性は低いと考えられています。
「人口が減る、そして当然飼育頭数も減少する」この事実に、私たちは真摯に向き合う必要があります。
変わりゆく飼い主さまの価値観
単身世帯・夫婦のみ世帯の増加
少子化と並行して、子どものいない世帯が増加しています。その中で、生活の充実や癒しの存在として犬猫を迎えるケースが増えています。
ペットを“家族”として捉える価値観の拡大
犬や猫は、生活を共にするパートナー・伴侶のような存在となり、飼い主さまは、1頭1頭に対して知識を深め、より高いケアを行う流れが強まっています。
高齢者の生活の質向上ニーズ
高齢者人口の増加とともに、「生活リズム」「心の健康」「つながり感」の向上を求めて、犬や猫を迎えるケースもあります。特に高齢の女性は、犬に比べると費用が掛からず手間がかからない猫を選ぶ傾向にあるようです。飼い主さま自身が病気や怪我など、犬猫のお世話ができない状況になった際、社会としての受け皿になるサービスが求められます。
ペットと暮らす世帯そのものが減少に向かう未来
日本では今、人口減少とライフスタイルの変化により、ペットと暮らす世帯そのものが減少に向かうという現実があります。高齢化、住環境、経済不安などどれも簡単に解決できるものではありません。そしてこのままでは、「ペットと暮らす幸せ」を感じられるご家庭が、少しずつ確実に減っていきます。しかし、私たちは、この状況をただ指をくわえて眺めているわけにはいかないと感じています。「ペットと暮らす世帯を増やすことは、私たちの使命である」と考えています。
なぜなら──
ペットは、社会にとっても、人にとっても、欠かせない存在だからです。孤独を癒し、家族の会話を増やし、なにげない毎日に華やかさと優しさ、そして幸福感をもたらしてくれる。ペットがいることで、どれほど多くの人々が救われてきたでしょうか。私たちもその中の1人です。だからこそ、「ペットと暮らす喜びを途切れさせてはいけない、未来へつなげる」これは企業論理ではなく、社会に対する責任だと感じています。
ペット業界従事者の着目すべきポイント

犬猫1頭あたりにかける支出は増加傾向
人口が減っても、犬猫1頭あたりにかける支出は確実に増加傾向にあります。市場は「頭数 × 支出額」で成り立つため、単価の上昇がペット市場成長を生む構造になっています。
高齢飼い主さまと高齢ペットの増加への対応
人もペットも高齢化しやすい社会構造になっています。「シニア期ケア」「介護・予防」「負担軽減ケア(泡・スプレーなど)」「食べやすい設計(オイル・スムージー・柔らかいトリーツ)」は、これからの時代ますます需要が高まり注目されるでしょう。
単身・共働き世帯に向けた「簡便性」と「安心感」
自宅に居る時間が少ない世帯は手軽さや時短、失敗のないケアや情報の分かりやすさを求める傾向が強いといえます。
ペットは「情緒価値」を強く反映するカテゴリー
少子化の影響で心のつながりや安心感、日々の豊かさを求める価値観が高まり、「情緒価値 × 機能価値」の両立したブランドが選ばれやすい傾向にあります。
さいごに

ペット世帯が減っていく現実を知りながら、それでもなお、「ペットと暮らす幸せを次の世代につなぎたい」と本気で取り組む企業でありたい。
そのために:
- 飼いやすさを高める製品
- ペットの健康維持を導くケアアイテム
- ペットサロン業務負担を軽くする仕組みを提案
- シニア期の正しい向き合い方の情報発信
- 飼うこと自体への障壁軽減
これらをすべて、「ペット飼育世帯を増やす」という目的につながる取り組みとして進めていきます。
毎日のトリミング、毎月のご来店時の対応、季節ごとのケア提案──
ペットサロンのお仕事は、目には見えにくい「気遣いの積み重ね」で成り立っていますが、飼い主さまにとっては「うちの子を安心して預けられる場所」「困ったときに頼れる存在」である皆さまの存在が、今の日本社会では大きな支えとなっています。
少子化の時代でも、むしろペットと暮らす人の「心のつながり」は強くなり、ペットサロンの価値はこれまで以上に求められています。社会がどれだけ変わっても、皆さまの技術と想いが必要とされる場面は、むしろ増え続けています。現場で努力を重ねる皆さまを、これからも変わらず応援しています。


