
被毛が傷んでる?ポーラス毛の原因と正しいケア法
毛並みの変化に気づいていますか?
「最近、うちの仔の被毛がゴワゴワしている気がする」
「シャンプーしたのに被毛がふわっとしない」
こんなふうに感じたことはありませんか?被毛は、健康のバロメーターとも言われます。日々の生活の中で、毛質の変化に気づいても「歳のせいかな?」「換毛期だからかな?」と見過ごしてしまうことも。
実はその被毛のゴワつきや乾燥、パサつきは「ポーラス毛」という状態になっている可能性があります。
この記事では、ポーラス毛とは何か、なぜ起こるのか、どう対処すれば良いのかを飼い主さまにわかりやすくご紹介します。
ポーラス毛ってどんな状態?
「ポーラス」とは「多孔性=穴がたくさんある」という意味です。つまり「ポーラス毛」とは、被毛の内側がダメージを受け、隙間や穴が空いたような状態のことを指します。正常な被毛は、「キューティクル」といううろこ状の膜が被毛の表面をしっかり覆い、ツヤとハリを保っています。繰り返し強いダメージを負うと、内部の水分やタンパク質が失われてしまい、被毛は空洞化状態になります。その結果、パサつき、広がり、ゴワつき、毛玉、静電気など、さまざまなトラブルを招くのです。犬や猫の被毛はヒトよりもずっと繊細でその分、ダメージも受けやすいということです。
なぜポーラス毛になってしまうの?
ポーラス毛の原因はさまざま。以下のようなものが考えられます。
人間用のシャンプー(pHや洗浄力が合わない)を使ったり、高温のお湯での洗浄やシャンプーをしっかり泡立てずにこすったりすると被毛や皮膚に負担を与えます。
● ドライヤーの熱ダメージ
シャンプー後のドライヤーで高温の風を当てすぎると水分を奪われ、ポーラス毛になりやすくなります。
● 紫外線や静電気
お散歩中の紫外線や空気の乾燥による静電気も大敵です。
● 栄養バランスの乱れ
皮膚や毛を構成するタンパク質や脂質、ビタミン、ミネラルが不足すると、被毛の構造自体が弱くなり、ダメージを受けやすくなります。
● 物理的摩擦
ブラッシング時に毛玉やもつれがあると、つい力が入りがちですが、無理に引っ張ると、ポーラス毛になりやすくなります。シャンプー後に自然乾燥させることも、被毛が摩擦によるダメージを受けます。
これらのことからダメージを負わないようにするケアを日頃から心掛け、予防することが大切です。
なぜなら、傷んでしまった被毛は元の健康な被毛には戻らないからです。
ポーラス毛のサイン
以下のような症状が見られたら、ポーラス毛の可能性があります。
・被毛がふわっと立ち上がらない
・手触りがパサパサ・ざらざらしている
・被毛が絡まりやすく、毛玉ができやすい
・静電気が起きやすく、ホコリを寄せつけやすい
・ブラッシングしても艶が出ない
傷んでしまった被毛のケア
トリートメント剤を使う
トリートメント剤は、傷んだ被毛を補修・保護・保湿してくれます。
紫外線対策を行う
紫外線を繰り返し浴びるとよりダメージが深刻になる可能性があります。外出時は必ず紫外線対策を行うようにしましょう。
食事の栄養バランスを見直す
サプリメントの導入を検討しましょう。
被毛の状態は、食事や生活環境、そして日々のケアの積み重ねで変わります。ぜひ一度、日々のケアを見直してみてください。