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[ペットサロン経営]きたぞ、繁忙期!12月はどう乗り越える?
12月は一年を通してペットサロンが最も繁忙期を迎える月です。飼い主さまにとって「新しい年をパートナーと清潔で美しい姿で迎えたい」という思いが強まるため、予約は早くから埋まりやすく、通常月に比べて美容ペット美容需要が急増します。シャンプーやトリミングだけでなく、特別メニューやおしゃれなスタイルを希望する方も多く、単価アップのチャンスにもつながります。
一方で、現場のトリマーさんやスタッフさんは慌ただしい日々になり、体力的にも精神的にも疲れが溜まっていきます。結果として、店販商品の提案や追加メニューの案内、教育の時間確保が難しくなることもしばしば・・・。繁忙期を乗り越えた後は、一転して年明け1~2月に閑散期を迎えることが多く、売上の落ち込みに直面しやすい傾向にあります。
そこで重要になるのが「繁忙期前の準備」と「繁忙期後のフォロー」です。この前後を意識的に設計しておくことで、繁忙期をただの“忙しい時期”ではなく、来年に向けた大きな成長のステップに変えることができますよ。
来年に向けた提案の方向性
12月の実績を「来年の施策」に活かす
繁忙期は、普段以上に飼い主さまのメニュー選択の傾向や購買行動が明確に表れる貴重なタイミングです。「年末予約でどのペット美容コースが選ばれたか」「店販で自然に売れた商品は何か」「追加注文や指名はどのように発生したのか」をしっかり記録します。これらを単なる「記録」として終わらせるのではなく、来年の販促やサービス提供のヒントとして活かしましょう。
例えば、シャンプーコースと一緒にオプションの保湿ジェルを選んだ飼い主さまが多ければ、そのパックは「年末特需商品」と位置付けられます。翌年は10月ごろから早割キャンペーンを仕掛けると、12月の予約を安定させることができます。
「売れた商品=飼い主さまが価値を感じた商品」です。データを集計し、チーム全体で共有する仕組みを作っておくと、来年の準備が格段にしやすくなります。
年始の閑散期を埋める仕組みづくり
12月に集中する需要を「次回利用」へとつなげることも欠かせません。具体的には、次のような仕組みが有効です。年末に施術を受けた方限定の「次回割引チケット(12月に美容を利用したお客さまへ、1~2月限定で使える割引券を配布。)」や「年始予約特典(トリートメント追加や小物プレゼントなど、次回予約につながるインセンティブを用意。)」を12月に飼い主さまにご案内し、来年の1月~2月のリピート予約を促進させましょう。
「年末は混んでいて予定が合わず予約が取れなかった」という飼い主さまにも、1~2月をお得に利用していただけると来店のきっかけになります。繁忙期の勢いをうまく閑散期へとつなげることが大切です。
店販POP強化
繁忙期はとにかく現場があわただしく、トリマーさんやスタッフさんが店販アイテムを勧める余裕と時間が少ないため、自動的に商品が動く仕組みを準備しておきましょう。
例:「レジ横や待合スペースに設置するPOP」「「年末特別ケア」などテーマを絞った棚づくり」「写真やイラストを使った直感的なPOPデザイン」など
POPは、特にこの時期スタッフ負担軽減に役立ちます。スタッフが声をかけなくても、自然に飼い主さまの目に留まり「ついで買い」につながる工夫を前もって仕込んでおくことがポイントです。

12月は来年の準備を仕込む時期
12月は繁忙期で“売上最大化の時期”ですが、単なる繁忙期でなく、未来をつくる投資の月でもあります。繁忙期前に年始の閑散期を見据えてデータを記録したり、予約や店販を促すこと。こうした取り組みを進めると、トリマーさんやスタッフさんにとっても「忙しいけれど成果につながる」と前向きに感じられ、やりがいが増します。また、経営者目線では「単発の繁忙期」ではなく「次につながる繁忙期」として捉えられるようになります。
いかがでしたか?12月の繁忙期は、確かに体力的にも精神的にもハードです。しかし準備次第で、その忙しさを「売上アップ」と「来年の成功」に変えることができます。体調管理には十分気をつけながら、12月をポジティブに乗り越え、来年のさらなる飛躍につなげていきましょう。応援しています!


