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シニア猫のブラッシングガイド
飼い主さま向け

シニア猫のブラッシングガイド

ねこちゃんは本来、とてもきれい好きな動物です。普段は一日の多くの時間を使って自分の身体を舐め、毛づくろいをして清潔を保とうとします。しかし、7〜10歳を迎える頃から、少しずつ体の動きや皮膚の状態が変化し、これまで自分でできていたケアが、少しずつ難しくなっていくことがあります。

たとえば

・背中の奥まで舐められない
・太ももやお尻まわりのケアが不十分になる
・抜け毛が体に残りやすい
・毛玉ができやすくなる
・皮膚が乾燥し、フケが目立ちやすくなる

こうした変化は、ねこちゃんの身体能力の低下だけでなく、ねこちゃんの気持ちの変化(面倒・疲れる・痛い) が影響していることもあります。だからこそ、飼い主さまによる「やさしいブラッシング」が、シニア猫の生活を快適にするためにとても大切になります。ブラッシングは単に被毛を整える作業ではありません。「皮膚の状態を知る」「ねこちゃんの気持ちを知る」「安心感を与える」「飼い主さまとねこちゃんの信頼を深める」そんな毎日のコミュニケーション時間にもなります。

この記事では、シニア猫に合わせたブラッシングの考え方・手順・注意点を、「今日からすぐできる」「やさしい」「短時間で続けられる」ことを重視して、くわしく解説します。

シニア猫の体に起こる変化と、ブラッシングが必要になる理由

シニア期のねこちゃんは、見た目には分からなくても、体の内側ではさまざまな変化が進んでいます。ブラッシングの目的を理解するために、まずはその変化を知ることから始めましょう。

1.グルーミングの回数が減る

シニア猫になると、筋力の低下や関節の動きにくさ、柔軟性の低下などにより、毛づくろいの動作がしにくくなります。その結果、「背中の中央部分だけ毛が乱れやすい」「腰から下のケアがほぼできていない」「毛玉ができやすい」などが起きやすくなります。

2.皮膚のうるおいが減り、乾燥しやすくなる

気温・湿度の変化に敏感になり、皮膚の乾燥やフケが増えるのはシニア期に多い変化です。乾燥すると、ブラシだけで刺激を感じて嫌がることもあります。このため、事前の保湿ミストはシニア猫にとって非常に相性が良いケアです。

3.抜け毛の動きが鈍くなり、体に残りやすい

本来なら自然に落ちる毛が、背中や腰回りに残ってしまいます。残った毛は毛玉になり、皮膚をムレさせる原因にもなります。これはブラッシングで優しく補ってあげたいポイントです。

4.気持ちの変化で「ブラッシングが負担」になりやすくなる

シニアになると、ねこちゃんの精神面でも変化が表れます。

・子猫の頃より疲れやすい
・刺激に敏感
・抱っこや拘束が苦手になる
・急な動作に驚きやすい

そのため、シニア猫へのブラッシングは、短時間+やさしいタッチ+無理をさせないが基本です。

ブラッシング前の準備が大切

ねこちゃんが安心してケアを受け入れるためには、実はブラッシングを始める前の「準備」がとても重要です。

1.リラックスできる環境づくり

ねこちゃんは「安心できる場所」でのケアを好みます。おすすめの場所は、お気に入りのベッドや日向にあるクッション、飼い主さまの膝の上、キャットタワーの中段、リビングの落ち着いた角などです。

2.いきなりブラシを当てない

ねこちゃんの体に「予告なし」でブラシをつけると驚かせてしまうため、まずは飼い主さまの手でゆっくり撫でて、優しい声で話しかけるなどをして徐々に準備を整えましょう。

3.静電気対策に保湿ミストを使う

シニア猫は乾燥しやすいため、ブラシだけではパチパチして刺激になりがちです。保湿ミストを1〜2プッシュ、直接かけずに手に広げて被毛になじませる使い方がおすすめです。これだけでブラシが通りやすくなり、ねこちゃんの負担が大幅に減ります。

シニア猫のブラッシング方法

ここからは、ねこちゃんの体のどの部分を、どんなタッチで、どうブラッシングするかを具体的に解説します。「猫が嫌がらない順番で」「毛流れに沿って」「短いストローク」が安全で快適なお手入れのコツです。

1.頭・首

頭や首は、多くのねこちゃんが触られて安心するためお手入れしやすい部位です。ただし、首周りは「自分で舐めにくい場所」なので、特に丁寧におこないましょう。

● 額に軽くブラシを当てる
● 首の付け根に向かってすべらせる
● 耳の後ろは毛玉ができやすいので優しくほぐす

2.背中

シニア期のねこちゃんのブラッシングで最も長く触るのが背中です。

● 頭側 → 尾の方向へ
● ゆっくり一定のリズムで
● 皮膚が動かないように反対の手で軽く支える
● 5〜7cmくらいの短いストロークで細かく整える

背中は「安心ポイント」でもあるため、嫌がる仔も比較的受け入れやすい場所です。

3.脇・お腹

ここはねこちゃんがとても敏感な部位です。特にシニア猫は急に触られると驚きやすく、拘束が苦手な仔が多いため注意が必要です。無理に触るとブラッシング自体を嫌いになることがあります。無理はしないように心がけましょう。

● 無理に触らない
● まずは脇だけ軽く整える
● お腹は「その仔が許す範囲」でOK
● 嫌がる場合は「今日はしない」という判断も大切

4.太もも・尾

後ろ脚や尾周りは動かしにくくなるため、毛玉が溜まりやすくなります。嫌がる場合は、その日は無理にしなくてOKです。

● 尾は根元を中心に
● 先端は敏感なので短時間で
● 太ももはブラシ → コームの順に整える
● お尻周りの毛玉は無理に引っ張らない

仕上げのタッチケアで「安心して終われる」時間に

ブラッシング後は、仕上げに飼い主さまが優しく触れるだけで、ねこちゃんにとって「心地よい終わり」にできます。

● 手のひらで背中をなでおろす
● 頭を軽く包むように触る
● 安心の合図として声をかける

仕上げのタッチは、ねこちゃんの気持ちを落ち着かせ、「今日も気持ちよかった」と感じてもらいやすくなります。

毎日少しでもがベスト

シニア猫は 短時間のブラッシングをこまめに行うことをおすすめします。ただし、ねこちゃんの体調・気分が最優先です。嫌がる日はスキップしてOKです。

ブラッシングを嫌がるときの対応

シニア期のねこちゃんがブラッシングを嫌がるのには理由があります。

痛みや不快感

皮膚が薄くなり、刺激に敏感になっています。柔らかいブラシを使用したり、保湿ミストを使って摩擦を減らし短時間で終えるよう工夫しましょう。

拘束されるのが苦手

シニア猫は自由な姿勢を好む傾向があります。対策としては、ねこちゃんが寝ている姿勢のままでブラッシングをしたり、お気に入りの場所に移動したりしましょう。

過去に嫌な経験がある

ブラッシングは「不快」という経験をし覚えているケースです。苦手意識を払拭させるために、最初は撫でるだけの日をつくったり、嫌がる前に終え、「成功体験」にしましょう。終わったらご褒美をあげることで楽しい記憶になります。

シニア猫のお手入れは「やさしさ」と「短時間」が最も大切

シニア猫のブラッシングは、若い頃よりも 「心のケア」の比重が大きくなります。完璧じゃなくて大丈夫。「その仔が嫌がらない範囲で」「その日の調子に合わせて」ゆっくり続けることが、シニア猫にとって何よりのサポートです。

● やさしく
● 無理なく
● その子のペースで
● 毎日少しずつ

これだけで、ねこちゃんの毛並みだけでなく心の健康にも良い影響があります。

飼い主さまの手で、シニア期の毎日をより快適にしてあげてください。ブラッシングは、ねこちゃんと暮らす中での大切なコミュニケーションのひとつです。ゆったりとした「しあわせな時間」として積み重ねていきましょう。

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