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シニア犬のブラッシングで大切にしたいこと
飼い主さま向け

シニア犬のブラッシングで大切にしたいこと

愛犬が7歳を迎える頃、私たちが気づけないところで、皮膚や被毛、からだの動きにはゆるやかな変化が訪れ始めます。ブラッシングのとき「前より敏感になったかも?」と感じたり、昔は平気だったコームが苦手になったりするのは、この“変化のサイン”かもしれません。

シニア期のお手入れで大切なのは、「しっかり整えること」ではなく、「やさしく・無理なく・心地よく」行うことです。この記事では、シニア犬のケアに必要な考え方から、具体的なブラッシング方法、さらに家庭でできる簡単なマッサージまで、詳しくご紹介します。

シニア犬の皮膚・被毛はこう変わる

シニア期になると、以下のような愛犬の変化が見られることがあります。

・皮膚が乾燥しやすくなる
・被毛のハリやツヤが低下する
・皮膚が薄くなり、刺激に敏感になる
・毛玉ができやすくなる

こうした変化に合わせて、「徹底したブラッシング」ではなく「無理をさせず、その子のペースに合わせること」が基本になります。

シニア犬のブラッシングは「無理をさせず、その子のペースに合わせること」

まずブラッシング前に、愛犬の緊張をほぐすことからはじめます。背中を手のひらでゆっくり3〜5回撫でたり、やさしく「いまからブラッシングするよ」と声をかけてあげましょう。そして、皮膚の異常(赤みやできもの、かゆがっているなど)がないかチェックしましょう。静電気が発生することを防ぐために、保湿ミストや保湿スプレーを軽くかけておきましょう。滑りがよくなり負担が軽くなります。

痛くないブラッシングの持ち方

・ブラシは軽く握り、力まないように
・コームは地肌に当てず、被毛の表面をすくうように使う
・皮膚を片手で支えながらブラッシングすると皮膚への負担が少ない

部位別ブラッシングのコツ

背中(最もリラックスしやすい部位)

最もリラックスしやすく、ブラッシングに慣らしやすい箇所です。
毛流れに合わせ、5〜7cmずつゆっくりストロークします。

首〜耳の後ろ

毛玉ができやすく、敏感な仔も多い部分です。
まずはブラシで軽く整えたあと、コームで仕上げるとやさしく整います。

お腹・内股

皮膚が薄く、刺激が伝わりやすい部分です。
立たせる姿勢は負担になるため、横向きか座位で行いましょう。

しっぽの付け根

気持ちよさを感じるわんちゃんが多い部位です。しっぽの先端は敏感なので、根元中心に短時間で整えます。

ブラッシングと組み合わせたい「やさしいマッサージ」

ブラッシング後は、軽いマッサージを取り入れるとリラックスしやすくなります。

頭〜肩

手のひら全体で頭を包むように、眉間からうなじへ円を描くように動かします。
ゆっくりとしたリズムがポイントです。

背中

脇側から背中に向かって、肩から腰へ一方向に流すようになでおろします。

太ももは後ろ足の負担が出やすい部分です。皮膚を軽く動かす程度の圧で、10〜15秒ほどゆっくり円を描きます。
足先は指先を軽くつまむ・離すを繰り返し、短時間で行います。

シニア犬ならではの注意点

長時間のお手入れは、体に負担がかかり疲れやすいため5〜10分を目安に手早く済ませましょう。食後を避け、無理な姿勢をさせないようにしましょう。寒い時期は 体を冷やさないように毛布の上で行いましょう。呼吸が早くなったり、不快な様子がある場合は無理せずにただちに中断しましょう。

年齢に合わせた「やさしいケア」で快適な毎日を

シニア期のブラッシングは、完璧に仕上げることではなく、愛犬に負担なく気持ちよく過ごしてもらうことが目的です。短い時間でも、やさしく丁寧に触れることで、毎日のコミュニケーションがより豊かになります。愛犬のペースに寄り添いながら、心地よい時間を積み重ねていきましょう。

今日からできる「シニア犬お手入れの5つのコツ」

1.とにかく「ゆっくり・やさしく」
2.愛犬の皮膚を手で支えながらブラッシング
3.気持ちいいポイント(首・肩・尾のつけ根)を活かす
4.お手入れは短時間で済ます
5.終わったあとは必ず褒める・ごほうびを

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